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内国歳入法168条(n)における適格生産資産の100%ボーナス償却について

07.31.2026 | カテゴリー, Tax

2025年に成立した法案(OBBBA)により追加された内国歳入法168条(n)は、一定の要件を満たす適格生産資産(qualified production property)について、納税者が選択により100%即時償却を適用できる規定です。本規定は、米国内における製造、生産、精製等に関連する設備投資を促進することを目的としており、対象資産を有する納税者にとって、課税所得、実効税率およびキャッシュフロー等に大きな影響があると考えられます。

内閣歳入法168条(n)の適用には、対象となる活動が適格生産(qualified production)に該当し、かつ対象資産が適格生産資産として要件を満たすことが必要です。適格生産とは、一般に、適格製品の製造、生産または精製を通じて、対象物に実質的な変化を生じさせる活動をいいます。適用可否の判断では、資産の種類だけではなく、当該資産が実際にどのような活動に使用されているか、施設内のどの部分が適格生産に直接関連しているかを適切に整理する必要があります。

また、複合用途施設や建物の一部のみが生産活動に用いられるケースでは、即時償却の対象部分と対象外部分を合理的に区分することが重要です。平面図、固定資産台帳、建設契約書、使用状況の記録、コスト資料等をもとに、100%即時償却を適用できる立場を明確に裏付ける根拠を文書化する必要があります。

一方で、すべての事業用資産が内閣歳入法168条(n)の対象となるわけではありません。たとえば、適格生産活動に直接使用されないオフィス部分、研究開発部門、管理・事務作業に使用されるスペースは、原則として本規定の対象外となる可能性があります。さらに、適格生産資産として100%即時償却を行った後であっても、10年以内に適格生産用途に使用されなくなった場合には、一定のリキャプチャー(recapture)ルールが適用されます。この場合、当該資産がその時点で処分されたものとして取り扱われ、過去に控除した減価償却ベネフィットに対して、課税上の調整が必要となります。したがって、取得・建設時点における要件確認に加え、供用開始後の使用実態についても継続的な管理が求められます。

もっとも、本制度は選択適用であり、適格生産および適格生産資産の該当性、対象部分の区分、使用実態、(該当する場合)建設開始時期や供用開始時期等、複数の要件を満たすことが前提となります。適用可否と控除額については、投資計画の早期段階から適用が可能かどうかを検討し、合理的かつ一貫した根拠に基づいて文書化することが必要となります。内閣歳入法168条(n)は納税者に100%即時償却を適用できるという節税チャンスを与える一方、慎重に事実関係、区分方法等の整理、100%即時償却を適用後を含む継続的な管理を要する規定となります。

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