12.10.2021 | カテゴリー, Tax
Internal Revenue Service（内国歳入庁、以下“IRS”)は、2021年10月１5日にFrequently Asked Questions（FAQs) の内容を根拠にして税務ポジションを示した場合において、根拠とした理由が「誠実性」(“in good faith”)を伴うと判断された場合、合理的理由があるとして認め、「過失」 (“negligence”）によるペナルティやその他の正確さに関するペナルティの免除を認めることを公表しました。また、IRSのウェッブサイトで10月１5日以前に公表されたFAQsの内容についても、ペナルティの免除に該当することを述べています。
免除の対象となるペナルティに関しては、内国歳入法の第6662条によると、過失が原因で生じた過不足額の２０％をペナルティとして扱うことを記載されています1。 また、過失とは適切に内国歳入法を準拠することを怠る行為として示されています2。 財務省規則では、意図的もしくは未必の故意も含めるものとしています3。
FAQsは納税者からよくある質問に対して、IRSの一般解釈をウェッブサイトを通して提供することによって、迅速に納税者との相互理解を促進することを目的としています。
しかしながら、FAQｓで公開されたIRSの一般解釈は、納税者が実際に抱える特有の状況下において、誤って適用される可能性があるとして、前例がある規則等を根拠にする必要性を言及しています。
したがって、FAQsは税務上の事案を解決するための根拠として見做されない可能性があるとして、納税者に合理的理由がある場合は、ペナルティの免除を認めるが、引き続き、納税者は前例のある規則等を鑑み根拠を立て、税務ポジションを示すことに留意する必要があります。
1. I.R.C. § 6662(b)(1).
2. I.R.C. § 6662(c).
3. Treas. Reg. § 1.6662-3(b)(2).