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OBBB法の成立に伴うIRA税額控除の見直しについて

11.07.2025 | カテゴリー, Tax

2022年8月に成立したインフレ削減法 (IRA) の下で定められ、好評を博したグリーンエネルギーに関する税制優遇措置は、トランプ大統領が2025年7月4日に署名し、成立した「One Big Beautiful Bill (OBBB)」法の影響により見直しを受け、近く廃止となる予定です。

実際に、新車または中古の電気自動車(EV)を購入した際の税額控除は、既に2025年9月30日をもって廃止となりました。具体的には、2025年10月1日以降に取得されたEVには税額控除は適用されません。ここで言う「取得した日」とは、書面による正式な契約を締結し、少額の頭金や車両の下取りを含めたEVの支払いがなされた日を指します。内国歳入庁 (IRS) によれば、2025年9月30日までにEVを取得していれば、たとえEVの実際の納車や使用開始が2025年10月1日以降であっても、税額控除を申請することができます。また、EVの納車時にこの税額控除を販売店に譲渡することで、EVの購入価格を値引きしてもらうことも可能です。

省エネ住宅改修に関する以下の2つの税額控除は、2025年末で廃止となります。

  • 「住宅用クリーンエネルギー税額控除 (30%) 」は、太陽光パネル等のクリーンエネルギー設備を自宅に設置した人が対象です。
  • 「省エネ住宅改修税額控除」は、ヒートポンプ、外扉や窓、セントラル空調システム、ボイラー等の比較的小規模な省エネ設備を導入した住宅所有者が対象です。

当該税額控除は、2026年 1月1日以降に使用開始となる住宅設備には適用されません。また、2025年12月31日までに改修費用の支払いを済ませたとしても、税額控除を受けるにはそれだけでは不十分で、2025年末までに改修費用の支払いと併せて、改修作業自体を完了させる必要があります。

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