会計税務 AtoZ

ここ数年、Internal Revenue Service（内国歳入庁、以下“IRS”）は多くのFrequently Asked Questions（FAQs、よくある質疑)ガイダンスを発表しています。通常、納税者はこれらのFAQ を参照して対応をすることでペナルティを避けることができます。ただし、FAQは法的権限を持たず、従って納税者の主張を支持する前例として引用することはできません。しかし、納税者がFAQを信じて依拠し、その依拠がすべての事実・状況に基づいて合理的であったことを示せる場合においては、合理的な理由による有効な抗弁となり、過失によるペナルティやその他の正確性に関連するペナルティの対象にはなりません。

多くの納税者はペナルティを回避するために合理的な理由による抗弁の主張を試みます。その際、納税者は自分の税務ポジションが合理的な理由に基づいており、誠実な対応をしたことを証明する必要があります。さらに、同様の状況下において理性的な分別がある人が対応したであろう場合と同様の配慮を行使したことを示す必要があります。

以下はIRSが合理的な理由による抗弁を評価する際に考慮する主な要素です。

• 適切な納税額を報告するにあたっての納税者の努力
• 連邦税法に関する納税者の経験、教育、知識、および熟知度
• 適切な知識と専門性を持つ税務アドバイザーによる助言への依拠（助言に際し、税務問題を適切に評価するために必要なすべての情報が提供されていたことが前提）